
4月23日、山武市長選挙で当選した小野崎正喜前千葉県議が市長に就任し、新体制が発足した。今後4年間、同氏が山武市政の舵取りを担うことになる。
小野崎氏と同様、千葉県議から市長に転身した松下前市長時代においては、小松浜残土問題や約1,800万円規模の修繕費無断発注問題など、ガバナンス(組織統治)とコンプライアンス(法令遵守)の欠如が原因と見られる不祥事が繰り返されてきた。
新市長に求められていたのは、この「ルール軽視と事後対応」の体質を断ち切る統治能力であったはずだ。
しかし、小野崎市長には選挙前から選挙中、そして選挙後にも複数の公職選挙法違反が疑われる事案が確認されており、小野崎市長のガバナンス能力とコンプライアンスについての考え方には、疑義を提示ざるを得ない。
これまでに確認された、小野崎市長の法令違反が疑われる事案は以下の通り。
1.不適切な政治活動用看板の設置
県会議員時代に市内に設置していた看板が、公職選挙法に定められた規定のサイズをオーバーしていることが確認された。当サイトの指摘後、看板の足を切って高さオーバーについては対応したが、その後も横幅が規定のサイズをオーバーしたまま引き続き設置。再び指摘されて撤去した。
2.政治活動用ポスターの「裏打ち」
県議時代に制作した、石井準一参議院銀との連名のいわゆる「2連ポスター」が、公職選挙法で禁じられた「裏打ち」(本来は壁などに貼るポスターを、裏側にあらかじめベニヤ板やダンボールなどの板材を取り付け、看板のように加工して設置する手法)で設置されていた。
3.選挙期間中に政治活動用ポスターを掲示
公職選挙法で選挙期間中に掲示が禁止されている自身の顔や名前が表示された政治活動用ポスターを、撤去期限を過ぎても継続して掲示した。
4.選挙ポスターを公設掲示板以外の場所に掲示
公職選挙法で公設掲示板以外の場所での掲示が禁止されている選挙ポスターを、市内のコンテナハウスの外壁に掲示されていたことが確認された。
これら公選法違反が疑われる事案について、小野崎陣営と推薦元の自民党は、山武ジャーナルの取材に対して一方的に電話を切るなど、説明責任を果たそうとしない態度を示している。
市長に就任した以上、問われるのは政策の中身だけではない。 それを実行する組織を統治できるかどうか、その基本的な能力である。
現時点で確認されている事実は、この「統治能力」が十分に機能している状態にあるとは言い難いことを示している。
山武市政にとって必要なのは、耳障りのよいスローガンではない。 最低限のルールを前提とした、安定した統治の実現である。
山武ジャーナルは、今後の市政運営について、引き続き事実に基づき検証を続けていく。