
首都圏CCS事業の海上掘削作業中に発生したA重油流出事故で、海上に流出した油が、海上保安庁の航空機による確認で長さ約3キロ、最大幅約300メートルの範囲に広がっていたことが、山武ジャーナルの調べで分かった。
事故は8月22日午前8時35分ごろ、千葉県九十九里町の片貝漁港沖約5キロで発生した。
首都圏CCS株式会社が実施していた海上掘削作業で、作業支援船「あかつき」から掘削リグへ燃料用のA重油を送っていたところ、送油ホースが切断。燃料油が海上に流出した。
第三管区海上保安本部から山武ジャーナルに開示された資料によると、事故を受けて銚子海上保安部の巡視船「かとり」などが現場に出動したことが確認された。
海保が記者クラブ向けに作成した広報文では、午前10時ごろ現場に到着した「かとり」が、最大幅約70メートル、長さ約3,000メートルにわたる海上浮流油を確認したとしている。
一方、開示された「海上浮流油調査結果」では、その後、海上保安庁の航空機「MH691」が上空から浮流油を確認。資料には、長さ約3,000メートル、最大幅約300メートルの範囲が記録されている。
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銚子海上保安部は山武ジャーナルの取材に対し、70メートルと300メートルという最大幅の違いについて、巡視船からの目視確認と航空機からの目視確認という観測方法の違いによるものと説明。確認した時間の違いが影響した可能性もあるという。
海保が推定した海上へのA重油流出量は約37リットルだった。
銚子海上保安部によると、この37リットルは事業者から申告された数字をそのまま使用したものではなく、現場の状況から海保が推定したものだという。
首都圏CCS株式会社も事故後、海上への流出量を約37リットルと発表しており、事業者が公表した流出量と海保の推定値は一致していた。
開示された写真には、掘削船周辺の状況や海面に浮かぶ油膜なども記録されている。



海保による調査では、海岸への油の漂着は確認されていない。
また、今回開示された海保の広報文は事故当時、記者クラブ向けに提供されたもので、一般向けには公開されていなかったという。
