【山武市長選ルポ】「約束無視」「ガチャ切り」「たらい回し」「説明責任放棄」──小野崎まさき候補推薦団体、「自民党」の正体

山武ジャーナルは4月14日、小野崎まさき候補の掲示物をめぐる問題について、同候補を推薦する自民党千葉県連および公明党千葉県本部に対し、推薦候補のコンプライアンス問題について電話で見解を求めた。

両党の窓口はいずれも「確認のうえ折り返す」と回答したが、翌日になっても連絡はなかった。

市長選挙という限られた期間の中で、有権者が判断を下すための時間は多くない。そうした状況を踏まえ、当サイトは改めて取材を行った。

再度の電話取材

1.自民党千葉県連会長、衆議院議員斉藤健事務所

まず、昨日折り返し対応を約束していた、自民党千葉県連会長である斉藤健衆議院議員の永田町事務所に電話をした。

昨日の担当者が今日は別のスケジュールで動いているとのことで、当サイトへの回答は用意されていなかった。

そこで再度、山武市長選挙に推薦を出した候補のコンプライアンス問題について、千葉県連としの見解を伺いたい旨を伝えたところ、

「県連の事務局にお任せしているので、こちらからは回答できない」

とのことだった。

再度、県連は以前にも小野崎候補の看板のコンプライアンス問題についての質問に「回答しない」としたため、会長の事務所に照会していること、短い選挙期間に市民が知るべき候補者に対する重要な情報である旨を伝えたところ、それでも

「県連の事務局にお任せしていることなので、県連に聞いてみてください」

という態度に変化はなかった。

2.自民党千葉県連

次に、看板問題の際に、電話ガチャギリ、公開質問状無視といった対応をとった自民党千葉県連に電話をした。

すると、前回対応したのと同じ「H氏」の対応は、今回も同様だった。

推薦候補のコンプライアンス問題について「確認の必要はない」。当サイトの質問についても「回答する必要はない」と、一方的に電話を切った。

3.再び斉藤健事務所

県連事務局の対応を伝えた上、

「市民にとって大事な山武市長選挙についての情報なので、どうしても推薦した自民党の見解を聞きたい。会長から一言『責任を持って対応しろ』と指示してくれるだけでいい」

と電話口の担当者に懇願したが、

「県連のことは事務局にお任せしているので対応できない」

という態度は変わらなかった。

4.公明党千葉県本部

数回架電したが、いずれも応答がなかった。

訪問取材に切り替え

電話ではこれ以上埒が開かないと判断し、訪問による直接取材を敢行した。

1.自民党千葉県連

自民党千葉県連の対応は、控えめに言って驚愕だった。

先般の電話対応をした、事務局長を名乗るH氏は、

  • 法令違反は確認していない
  • 忙しいから確認はしない
  • なぜ確認しなければいけないのか?

など、終始無責任な発言を繰り返し、最終的な結論は、

推薦候補のコンプライアンス問題についての質問には回答しない。理由もない。

と、耳を疑うほど無責任なものだった。

(この時のやりとりの音声データは、近くYoutubeで公開する)

2.公明党千葉県本部

1時間ほど前までは何度電話しても出なかったが、小筆が訪問したときには、受付から目視できる範囲で3名の職員がいた。

対応した職員の態度は自民党千葉県連とは全く対照的に丁寧なものだった。
しかし、昨日の折り返し対応を約束した職員は不在で、当サイトへの回答は用意されていなかった。

「質問があればFAXで送ってください。」

とのことだった。

その後、公明党千葉県本部に送付したFAXの質問状は以下の通り。

自民党本部に問い合わせ

公明党については、折り返しの約束は反故にされたとはいえ、今後の対応の可能性は残された。

一方、自民党千葉県県連の絶望的に無責任な「対応拒否」「説明責任放棄」という態度は、2月の衆院選で国民の圧倒的支持で歴史的大勝を収めた「自民党」のものとはどうしても思えなかった。

そこで、自民党本部にも聞いてみることにした。

「地方支部の統括を担当している部署」へ取り次ぎを依頼したところ、「組織運動本部」という部署が対応に当たった。

千葉県連事務局と会長の斉藤健議員事務所の対応を説明し、ここでも
「短い選挙期間の中で、市民にとって重要な情報なので、なんとしても推薦した自民党の見解を聞きたい」
と懇願した。

ところが、ここでの回答も、

「話は県連と共有するが、こちらは回答する立場にない」

という無責任なものだった。

「自民党推薦」という看板の正体

今回の取材で明らかになったのは、自民党が推薦を行った候補に関して、組織として責任ある対応を行わなかったという事実である。

特定の候補者に推薦を出した政党として、本来であれば当然行われるべき

・事実関係の確認
・有権者に対する説明
・推薦判断の根拠の提示

そのいずれも、確認することはできなかった。

千葉県連は、推薦候補に法令違反の疑いが指摘されても確認すら行わず、説明も拒否した。
会長事務所もまた、責任ある対応を求める声に対して何ら動くことはなかった。
党本部に至っては、「回答する立場にない」として、組織としての関与そのものを否定した。

つまり今回の一連の対応は、自民党という組織の中に「責任を負う主体が存在しない」──すなわち、責任の所在そのものが不明確であるという構造を示している。

誰も責任を取らない「推薦」に意味はあるのか?

一般に、有権者は「自民党推薦」という言葉に対し、一定の意味を見出している。

それは単なる応援ではなく、
「自民党という政権与党が、この候補者を支持するに足ると判断した」
という意思表示であるはずだ。

しかし今回、その前提は完全に崩れた。

確認しない。
説明しない。
責任も取らない。

それはもはや、有権者の判断材料ではなく、単なる記号に過ぎない。

有権者は何を信じるべきか

今回の取材で、地方政治における「自民党推薦」という言葉の空虚さが完全に可視化された。

自ら推薦した候補に対する疑義に対し、組織として向き合う意思も、説明する意思も持たない政党。

その「推薦」という言葉を、私たち有権者は、どこまで信頼に足るものとして受け取るのか。

それはもはや、イメージや慣習ではなく、この現実を踏まえた上で一人一人の有権者が判断する問題ではないだろうか。

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