山武ジャーナルと他候補者様資料との類似点と相違点

山武ジャーナルと他候補者様資料との類似点と相違点

平成31年度山武市議会議員選挙に立候補いたしました、山武ジャーナル編集長の鈴木まさやです。

本日より1週間の選挙戦が始まりました。

市民の皆様におかれましては、今後の山武市のあり方を左右する大事な選挙ですので、確かな目で29名の候補者を見極めていただきたいと思います。

さて、すでに新聞折込などで山武市の皆様にお届けした「山武ジャーナル平成31年春号」の内容と類似した内容が、他の候補様の後援会資料で見受けられました。

その件につきまして、補足の説明をさせていただきます。

両者とも提示したのは、全国・千葉県・山武市の合計特殊出生率のグラフです。

山武ジャーナル平成31年春号より

合計特殊出生率とは、一人の女性が15歳から49歳までの間に産む子供の数の平均で、将来にわたって人口を維持するためには2.07以上である必要があると言われています。

このグラフを見ると、全国、千葉県、山武市とも平成27年にピークアウトし、下降に転じています。

これについて、他候補の資料と山武ジャーナルでは、それぞれ次のように説明しています。

他候補資料:出生率は県下最低ワーストワンを記録、しかも学校統廃合計画発表後に激減、学校がなくなるという影響力は計り知れません。(原文ママ)

山武ジャーナル:ちょうど同じ時期に進められていたのが小中学校統廃合計画だ。山武市教育委員会は平成27年に、市内13の小学校を6校に、6校の中学校を3校に統廃合基本方針を打ち出し、翌平成28年にはより具体的な統廃合計画示した。(中略)市内の小中学校を半分以下にしようとする計画と、急速な出生率低下との間に、因果関係がないと言い切ることができるのだろうか。

これらを踏まえ、次の図をご覧ください。

このように、平成23年にも低下局面がありますが、これはほぼ間違いなく東日本大災害の影響と言えるでしょう。その後再び上昇に転じ、平成27年にピークアウトします。もし、この原因が他候補が「統廃合計画発表後に激減」と言うように、山武市の小中学校統廃合計画だとしたら、全国、千葉県のピークアウトについては説明ができません。

平成27年のピークアウトには、別の原因があります。5%から8%への消費増税による景気後退が影響していることは、間違いないと思います。

ただし、平成29年時点を比較すると、全国、千葉県とも低下率は東日本大震災時上回る水準であるのに対し、山武市は大きく下回っています。

山武市の出生率が東日本大災害当時をも下回る水準に低下した要因の一つが、小中学校統廃合計画の発表ではないかというのが私の推論です。あくまで推論であることから、山武ジャーナルでは「因果関係がないと言い切ることができるだろうか」という反語表現で断定を避けています。

私は山武ジャーナルを運営するにあたり、エビデンス(証拠)が明確でないものに対して、主観に基づいて断定的な判断を提供することは、厳に戒めております。

山武市議会議員選挙は、山武市の将来を左右する大事な選挙です。市民の皆様は各候補者の資料や発言などを十分に吟味し、投票先を選択していただきたいと思います。