小野崎新山武市長、選挙ポスターを無断掲示か──九十九里漁港は掲示許可を否定

4月19日に初当選を果たした小野崎正喜新山武市長が、九十九里漁業協同組合(以下、九十九里漁協)の施設に選挙運動用ポスターを掲示し、選挙終了後も放置していた問題で、九十九里漁協は山武ジャーナルに対して、「ポスターの掲示を許可した事実はない」と回答した。

同組合からFAXで返送された回答書の内容は以下の通り。

  1. 小野崎氏の選挙ポスターが掲示されていたことを確認していますか? 「いいえ」
  2. 小野崎氏または関係者に選挙ポスターを掲示することを許可しましたか?  「いいえ」

これらの回答から、小野崎陣営が施設の所有者・管理者である漁協に許可を得ることなく、無断でポスターを設置していた疑いが極めて濃厚となった。

■ 公職選挙法における「無断掲示」の違法性

他人の所有物への無断でのポスター掲示は、モラルやマナーの問題にとどまらず、公職選挙法によって明確に禁じられた違法行為である。

公職選挙法第145条第2項では、ポスターの掲示について次のように厳格に定めている。

「何人も、前項の選挙については、第143条第1項第5号のポスターを他人の工作物に掲示しようとするときは、その居住者、居住者がない場合にはその管理者、管理者がない場合にはその所有者(次項において「居住者等」と総称する。)の承諾を得なければならない」

このコンテナハウスを管理・所有者である九十九里漁協が掲示を許可していない場合、上記の公職選挙法第145条第2項違反行為である可能性が極めて高い。

公設掲示板以外の場所に選挙ポスターを掲示することは、以下の通り公職選挙法第143条第4項で明確に禁止されている。

都道府県の議会の議員並びに市町村の議会の議員及び長の選挙については、第1項第5号の規定により選挙運動のために使用するポスターは、同条第8項の規定により設置されたポスターの掲示場ごとに公職の候補者1人につきそれぞれ一枚を限り掲示するほかは、掲示することができない。

また、選挙終了後3日間掲示されたまま放置されていた点も、選挙後は速やに撤去しなければならないと定められた、公職選挙法 第178条の2に抵触する可能性が極めて高い。

第143条第1項第5号のポスター(第144条の2第1項及び第8項の掲示場に掲示されたものを除く。)及び第164条の2第2項の立札及び看板の類を掲示した者は、選挙の期日(第100条第1項から第4項までの規定により投票を行わないこととなつたときは、同条第5項の規定による告示の日)後速やかにこれを撤去しなければならない。

ポスター1枚で3つの法令違反の疑い──小野崎新市長に問われるコンプライアンス意識

山武ジャーナルのこれまでの取材に対し、小野崎陣営のポスター掲示責任者は当該ポスターについて、

「自分で貼ったわけではないのでわからない」
「誰が貼ったかわからない」

と証言し、さらには

「警察に何か言われたわけでもない」

と開き直るような姿勢を見せている。

しかし、今後の山武市政運営でも、このような姿勢が許されるのだろうか?

また、選挙ポスターの制作には公費が負担されている。

税金によって制作され、公選法で掲示場所と掲示枚数が厳格に定められている選挙ポスターの管理体制として、適切だったと言えるのか?

新市長のコンプライアンス意識そのものが、就任直後から問われている。

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