令和8年4月の山武市長選挙に出馬を表明している小野崎正喜県議(57)に対し、一部市民の間で過去の行動について指摘する声が上がっている。
この件について、先に行われた出馬会見において、小野崎県議本人は次のように説明している。
・若い頃、オートバイには乗っていた。
・「ヤンチャな時代」であり、バイクには多少の改造を行っていた。
・無免許運転やシンナー吸引といった非行は行っていない。
・逮捕歴や補導歴についても否定した。
本人は「暴走族活動」や「逮捕歴」といった決定的な非行は否定したものの、「改造バイク」に乗っていた事実と、いわゆる「ヤンチャ」な生活を送っていたことは認めた形だ。
しかし、ここで一つの論点が浮かび上がる。それは、当時の教育現場における「3ない運動」との整合性である。
当時の高校生を縛った「3ない運動」とは
小野崎県議が高校生だった1980年代半ばは、全国的に高校生のバイク事故や集団走行が社会問題化していた時期である。これを背景に、教育委員会やPTA主導のもと、
・バイクの免許を取らせない
・バイクに乗せない
・バイクを買わせない
を原則とする、いわゆる「3ない運動」が全国の公立高校で厳格に運用されていた。
千葉県の県立高校においても指導は極めて厳しく、免許取得自体が校則で禁止されており、隠れて免許を取得したり、バイクの運転が発覚した場合には、停学、場合によっては退学を含む重い処分が実際に行われていた。
浮かび上がるコンプライアンスの論点
小野崎県議の出身校である県立八街高校も、この運用の例外ではなかった。
会見での発言どおり、在学中に免許を取得しバイクを運転していたのであれば、それは当時の校則に照らして、看過できない校則違反に該当する。
なお、小野崎県議がバイクに乗っていた時期が高校卒業後であった可能性も考えられるが、仮にそうであったとしても、「改造バイクに乗っていた」という本人の説明は、公道走行を前提とする限り、当時の道路運送車両法との整合性という別の論点を残す。
逮捕歴や補導歴がないことと、当時の行為の適否は、別の問題として整理する必要があるだろう。
問われているのは高校在学中か否かだけではなく、若年期におけるルールとの向き合い方そのものだ。
市長は、市の条例や法令遵守を担保する行政の最高責任者である。
現在の山武市政においても、小松浜残土問題や修繕費未払い問題など、コンプライアンスを巡る課題が表面化しており、次期市長には体制の立て直しが強く求められている。
青春期の行動であったとしても、当時の校則や法規との向き合い方は、現在のコンプライアンス意識と無関係とは言い切れるだろうか。
本記事は、決して小野崎県議の過去を断罪するものではない。
しかし、本人の説明と当時の制度を照らし合わせたとき、市長という立場に求められる倫理観やルール遵守意識との間に、少なからず隔たりがあるとの指摘は免れない。
「若気の至り」という言葉で片付けるには、市政のトップという職責はあまりに重い。
有権者には、こうした点も含めて冷静に判断することが求められている。
山武ジャーナルでは、引き続き事実関係の確認を進めていく。