
コロナ禍の令和3〜4年に千葉県社会福祉協議会を主体として実施された緊急小口融資の、山武市内での利用・返済状況の実態が、11月28日にに開催された山武市議会定例会における池田久和議員の質問で明らかとなった。
これはコロナ禍における失業などにより一時的に収入が減少した県民の支援のために実施されたもので、各市町村の社会福祉協議会で申請手続きをすると20万円の小口融資を受けられ、1年後から2年間で返済するというものだった。
池田議員の質問により明らかになった利用実態は以下の通り
| 日本人 | 外国人 | |
| 申請件数 | 802 | 356 |
| 償還中 | 338 | 199 |
| 償還終了 | 425 | 53 |
| 回収不能 | 39 | 104 |
まず特筆されるのが、申請者の外国人割合の高さ。
制度が終了した令和4年9月現在の山武市の人口構成は、全人口49,263人のうち日本人が47601人、外国人が1,662人で、外国人の比率は約3.4%。一方、小口融資申請件数を見ると外国人申請者比率は約30.1%と、山武市の人口構成から鑑みると異常な数値と言える。
また、死亡や行方不明などによる回収不能率は、日本人が約4.9%なのに対し外国人は約29.2%と、実に6倍になっている。
外国人による申請が特定ルートに集中していた可能性
山武ジャーナルでは、山武市役所勤務のシンハラ語話者職員が定期的に社会福祉協議会に出向き、外国人の申請サポートを行なっていた事実を当時の取材で確認している。
その際、山武社会福祉協議会の入り口にはこのようなホワイトボードが設置されていたが、社会福祉協議会の職員に「これは何が書かれているのですか?」と尋ねたところ、誰も理解していなかった。

最新の生成AIでホワイトボードの内容を解析
当時は普及していなかった生成AIによる画像解析で、今回改めてこのホワイトボードの内容を判読したところ、以下のような結果となった。
結論から先に述べると、このホワイトボードは“行政の公式掲示物ではなく、特定個人への相談を誘導する内容”だったと考えられます。
◆大意
-
「緊急小口資金(COVID-19関連の貸付)についての案内」
-
「必要な書類」や「どこに行けばよいか」などの誘導
-
“連絡をくれ/相談に来い”と書かれた一文がある(=特定個人への相談誘導の可能性)
▼細かい内容(逐語に近い解読)
以下は文意の再構成。文法レベルで厳密ではなく、意味ベース。
上部の大きな文字
「දෙණය」
→ 借入・貸付 / ローン を意味するシンハラ語。
つまりテーマは「お金の貸し付け」。
中段の文章
手書きのため判読が難しいが、意味としては:
-
“COVID支援貸付について”
-
“必要な書類を準備してください”(IDカード、住所などを示唆)
-
“相談に来てください”/“連絡してください” の文言がある
「අවශ්ය කඩසැඳි」
→ 必要書類
「අවශ්ය නම් අමතන්න」
→ 必要であれば連絡してください
下部の強調部分の一文
「ඔබට මට අමතන්න」
→ 私に連絡してください
▼総合判断
行政の公式案内であれば「職員に相談」「窓口はこちら」などと書くのが普通で、「私に連絡してください」などとは絶対に書きません。
① 手書き
② 外国語(日本人職員は読めない)
③ 「必要なら私に連絡しろ」と書いてある
④ 行政の公式案内の形式ではない
⑤ 結果として外国人申請が人口比10倍
これらを総合すると、このホワイトボードは“制度を個人的に案内・誘導するために設置された”可能性が極めて高いと考えられます。
画像解析は補助的手段であり、内容はあくまで文字の判読に基づくが、社会福祉協議会の職員は誰ひとりとしてこの内容を理解しておらず、窓口業務において職員が読めない言語で書かれた案内が長期間掲示されていたこと自体、通常の行政運用では考えにくい。
こうした外国人同士にしか理解できない「個人的な案内板」が窓口に恒常的に置かれていた事実は、外国人住民の申請が特定のルートに集中しやすい環境が存在していた可能性を示しており、制度運用の透明性という観点からも看過できるものではない。
弱者のための制度が適切に運用されていたか?
このような制度はそもそも生活困窮者などの支援のためのもであると考えれば、やむを得ない事情で返済が滞ってしまうケースは一定数やむを得ないのかもしれない。
しかし、この山武市における外国人の29.4%という回収不能率は、単なる「生活困窮による返済遅れ」という説明では到底おさまりきらない異常値ではないだろうか。
人口比3.4%の層が申請全体の3割を占め、さらにその中の約3割が返済不能となっている──これは制度の趣旨とは別の力学が働いた結果である可能性を否定できない。
特に、外国人申請が特定の市職員を経由して集中していた疑い、窓口に外国語で書かれた「個人への連絡を促す案内板」が長期間掲示されていた事実などを踏まえると、制度そのものが「弱者支援」としてではなく、外国人コミュニティ内部の独自ルートで利用されていた可能性が浮かび上がる。
本来、緊急小口融資は市民・県民の困窮を一時的に支える制度であり、言語の壁を抱える外国人に対して適正な支援が行われること自体は否定されるべきではない。しかし、結果として人口比の10倍の申請集中、6倍の回収不能率という極端な歪みが生じている以上、制度運用が本当に公平・中立だったかについては、改めて検証が必要だろう。
行政手続きが特定コミュニティの内部事情に依存する形になっていなかったか、適切な審査が行われていたのか、そして貸し付け後のフォロー体制はどうなっていたのか。
これらは単なる外国人批判でも制度批判でもなく、「公金の扱い」と「制度の公平性」という極めて基本的な問題である。
1件20万円として単純計算すると、104件の回収不能は実に2,080万円に達する。
本来であれば生活に困窮する市民を支えるための公金が、制度の不透明な運用の中で本来の趣旨とは異なる形で使われていた可能性は、どうしても拭いきれない。
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