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成東中学校閉校は椎名千収市長の方針であることが明らかに

成東中学校閉校は椎名千収市長の方針であることが明らかに

平成28年5月19日に成東中学校で開催された統廃合計画案に対する説明会は、当初発表の1時間の予定が30分繰り上げられて開催された。

説明会の内容については別の機会にアップする予定であるが、説明会後に渡り廊下で直接椎名市長にこの問題について話を聞くことが出来た。その際にこれまでの教育委員会の説明とは異なる事実が椎名市長本人の口から明らかになったため、取り急ぎその顛末をここに記す。

山武ジャーナル鈴木(以下鈴木)「市長、いつも『市民協働』と仰っているのだから、この問題(小中学校統廃合問題)については住民投票をおやりになってはいかがですか?」

椎名市長(以下椎名)「住民投票っていうのは、普通は反対のためにやるものですから。」

鈴木「そんなことはないでしょう。なら、そうならないように市民の皆さんに十分説明して理解して頂けばいいんじゃないですか?」

椎名「でも、この問題は時間がないんです。」

鈴木「市長は基本方針ということで『市政の最終判断は市民が下す。その結果責任は市民が負う』と仰っていたと思いますが、そうではないんですか?」

椎名「その通りです。」

鈴木「だったら、『時間がないからやらせて下さい。』というのは、市民が最終判断を下していることにはなりませんよね? それでいて『結果責任は市民が負う』なんて言われても納得できません。私は市長のそのような考え方については否定的ですが、そのことは別にしても、市長は仰っていることとやっていることが大分違うんじゃないですか?」

椎名「この問題についてはその通りです。私の責任でやることです。成東中学校を閉校するというのは本来の教育委員会の意見ではありません。私の方からそうするようにお願いしたことです。」

鈴木「ちょっと待ってください。そのところ、もう一度はっきりと伺いますが、成東中と成東東中を統合して、成東中を閉校にするというのは、市長のお考えということなんですか?」

椎名「そうです。」

この椎名市長とのやりとりで

・成東中学校の閉校は、教育委員会ではなく椎名千収市長の考えで決めたこと

・「時間がない」との発言から、市民の意見を聞いたり取り入れて計画を変更する考えもないこと

という点が明らかになったのではないだろうか。

さらに滑稽なのは、すぐ近くで別の父兄と議論になっていた嘉瀬尚男教育長が

「子供たちの教育を一番に考えて教育委員会として作ったのがこの計画案だ。」

などと強弁していたことである。

 

これまで教育委員会は、今回の計画(案)が出来るまでの過程を、次のように説明してる。

・地域住民や有識者等による「あり方検討委員会」に、山武市立小中学校の将来のあり方を諮問(平成24年11月5日)

・「あり方検討委員会」から答申(平成26年3月19日)

・「あり方検討委員会」の答申を元に、「山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針(以下「基本方針」とする」【素案】を策定(平成27年3月)

・「基本方針」【素案】を基に、意見を聴く会を実施、パブリックコメントを募集

・「基本方針」【素案】を【成案】とする。(平成27年11月25日教育委員会会議定例会で議決)

・「山武市小中学校の規模適正化・適正配置基本計画(案)(以下「基本計画(案)」とする」を議決(平成28年1月20日教育委員会会議定例会)

と説明している。

この説明では、「答申」→「基本方針」【素案】→「基本方針」【成案】→「基本計画(案)」という様に様々に検討を重ね、多くの市民の意見を取り入れてこの「基本計画(案)」が出来たという理解になるのではないだろうか。

ところが、この時系列の矛盾点を最初に指摘した八角公二市議による八角レポート、それを基に山武ジャーナルが行ってきた取材内容、そしてこの度の椎名市長自らの発言を精査していくうちに、これまで教育委員会が市民に行ってきた説明とは異なる事実が次第に浮き彫りとなってきた。

それらの事実については追って山武ジャーナルで一つ一つ明らかにして行く。