100円からの投げ銭機能が追加されました。読者の皆様からのご支援お待ちしております。

共産党系市民団体「9条の会」の政治集会を自治体・教委・社協が後援

共産党系市民団体「9条の会」の政治集会を自治体・教委・社協が後援

東金市、山武市、大網白里市、九十九里町と、各教育委員会、社会福祉協議会は、日本共産党系市民団体「東金地域・9条の会」主催の政治集会「第8回平和の集い」に後援し、平成27年8月29日に同集会は山武市立成東文化会館にて開催された。

山武ジャーナルによる事前のヒアリングにおいて、各自治体は「政治目的ではなく、あくまで平和のための集会」「過去にも実施しており、事前の申請内容、事後の報告共に問題が認められなかった」として、後援は適切であると説明していた。

しかし、今回の第8回を迎えるまで、実施された集会の内容が申請内容と異なるものではなかったかというチェックは1度も行われておらず、主催者の申請と報告のみで適否判断されていた実態が明らかになったため、山武ジャーナルでは独自にこの集会の取材を行った。

平和活動とは名ばかりの政治活動

成東文化会館大ホールロビーを入ると、すぐ左で以下の署名が集められていた。

・憲法9条の改正をしない事を求める

・秘密保護法反対

・年金受給額増額(全労連)

・普天間基地の無条件撤去

・NHK籾井会長に対する抗議

・憲法9条にノーベル賞を求める

・「戦争法案」反対

また、ロビーには九十九里にかつて存在していた米軍キャンプに関するもの他に、沖縄の普天間基地に反対する新聞記事が一面に掲示されており、全国紙の朝日、毎日の他に、地方紙の東京新聞、そして千葉県では入手困難と思われる琉球新報、沖縄タイムズに加えて、入口から一番遠い場所には、日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」がひときわ目を引いた。

 

 

 

 

 

 

集めている署名の内容、しんぶん赤旗以外、他の政党機関紙の掲示が一切ないことなどから、この集会は日本共産党あるいはその支持者による政治集会であることは明白だ。

また、会場内ではプログラム半ばで入場者全員に対して「カンパ袋」が回されたが、自治体に対しては無料のイベントとして申請が行われていた。

ホールの観客全員に回されたカンパ袋


 

県立成東高校吹奏楽部が出演

県立高校の生徒を部活動の一環としてこのような政治集会に参加せる事は、この集会の政治思想に共感していない生徒の思想・信条の自由を侵害することとなり、甚だしく不適切であるといえる。

しかし、成東高校吹奏楽部はこれまでに4年連続で出演してるという。


 

 


 

行政による特定の政治活動に対する後援は許されるのか

言うまでもなく、地方公共団体は政治的中立を保つことが求められ、このような政治活動に対して後援を行うことは許されない。自治体に属する教育委員会、社会福祉協議会についても同様である。

これらを踏まえて、今後東金市、山武市、大網白里市、九十九里町と各教育委員会、社会福祉協議会が、日本共産党との関係が明らかな「東金地域・9条の会」に対してどう対応するか、引き続き注視していきたい。