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椎名千収山武市長、議会本会議で虚偽答弁。千葉日報記事「事実でない」


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椎名千収山武市長が平成28年9月12日の山武市議会本会議において行った、千葉日報の記事が「事実ではない」とする答弁が虚偽であった疑いが濃厚だ。

椎名市長が議会で「事実ではない」と否定したのはこの部分。


「東京五輪を応援しますか、それとも傍観しますか」

オリンピック・パラリンピックの東京開催決定から4カ月後の2014年1月、山武市の中野伸二副市長(当時)が椎名千収市長に迫った。

財務省出身で、東京五輪準備委員会にパイプがある中野氏は、市の知名度向上と活性化に五輪を活用すべきと考えた。同年5月、市の戦略推進本部が立ち上がると、12月にはスリランカ代表選手団の事前キャンプ地が決定。千葉県内初、全国でも福岡市に次ぐスピード合意で注目を集めた。

千葉日報平成28年8月26日「進むスリランカ交流 “見切り改修”疑問の声も 【五輪がまちにやってくる】(3)」より引用


本会議でこの記事の事実関係についての質問に対して、椎名市長は反問権を行使し、

「新聞の記事に書かれていることが事実だと。それは、どうして新聞に書かれていることが事実なんですか? 私は副市長からそんなことで迫られたことなど一度もありませんので、それをなぜ新聞に書かれているから事実だと決め付けるのか教えてください。書かれた内容が事実でないとお認め頂けますか?」

と、強硬に質問者に同意を求めた。

議会中継映像を見る> 平成28年9月12日 > 代表質問【会派:平成会 今関 恒 議員】(1時間7分頃)

この件について実際にこの記事を書いた記者本人に見解を聞いたところ、この記事は直接椎名市長にインタビューして書いており、その際の録音も保存してあるとのことで、記事の内容が事実でないということはあり得ないとの回答を得られた。

この時点で椎名市長と千葉日報の言い分は完全に矛盾しており、どちらかが何らかの「嘘」をついていることは明白である。

まず、千葉日報が嘘をついている可能性については極めて低いと考えられる。仮に千葉日報が嘘の記事を書いていたとしたら、自らの嘘を証明する証拠となる録音記録の存在を話すことは考えにくいからである。

では、椎名市長が嘘をついているとすると、次の2つのケースが考えられる。

1.記事の内容が事実でないとすれば、椎名市長が千葉日報のインタビューの際に嘘を話した。

2.千葉日報に話したことが事実であれば、議会で嘘の答弁をした。

山武ジャーナルはこのことを明確にするべく、椎名市長に対して以下の質問状を提出した。


平成28年9月30日

山武市長 椎名千収 殿

山武ジャーナル

質 問 状

平成28年9月12日の山武市議会本会議において、今関恒議員による会派平成会の代表質問の際、同議員が示した8月26日付千葉日報の「進むスリランカ交流 ”見切り改修” 疑問の声も」という記事について、市長は
「今関議員、新聞の記事に書かれていることが事実だと。それは、どうして新聞に書かれていることが事実なんですか? 私は副市長からそんなことで迫られたことなど一度もあませんので、それをなぜ新聞に書かれているから事実だと決め付けるのか教えてください。」
と、当該記事の事実関係を否定し、さらに質問者の今関議員に対して
「この記事が事実でないとお認め頂けますか?」
と同意を求めました。

ところが、当該記事を書いた千葉日報社の記者に確認したところ、
「この記事は直接椎名市長に行ったインタビューを元に書いており、録音も残してある。」との回答を頂きました。

これらを踏まえ、以下2点質問させて頂きます。

1.記者によるインタビューの際、中野前副市長から「東京五輪は傍観しますか、応援しますか」という話を受けたことを話しましたか?

2.当該記事は千葉日報による虚偽報道、あるいは誤報であると認識していますか?

公務ご多忙とは存じますが、県紙に対する千葉県民の信用に関わる重大な問題だと思いますので、何卒文書による速やかなご回答をお願い申し上げます。なお、本状および本状に対するご回答の内容は、公益に資するものと考えますので公開させて頂きます。


(個人名・個人情報などは削除してあります)

これに対し椎名市長は文書ではなく、秘書課職員を通じて口頭で

・副市長が市長に対して何かを「迫った」という事実はない。

・千葉日報が「迫った」と書いたことについては、新聞が読者受けを狙って使う表現の範囲としては認める。

と回答した。

これを受け山武ジャーナルは、質問に対する回答になっていないのでイエスかノーで明確に回答するよう再度要請したが、やはり対応に変化はなかった。

この回答から椎名市長が否定しているのは「迫った」という部分だけで、中野副市長から「東京五輪は傍観しますか、応援しますか」という「示唆」があったのを椎名市長自ら千葉日報に語ったことについては否定していないことが分かる。

そして、その「迫った」についても表現の範囲で認めるのであれば、椎名市長は千葉日報の記事の事実関係については否定していないことになる。

つまり、これらのことから椎名市長は、副市長から「迫られて」五輪招致事業を進めたことて市長のリーダーシップの欠如を指摘されたのに反発して、その場の感情で「千葉日報の記事が事実でない」と虚偽答弁を行ったと理解する以外ないのである。

民主主義の根幹ともいえる議会で虚偽の答弁を行うなど、断じて許されるものではない。

市民の代表たる市議会議員に対して嘘をつくのは、全ての山武市民に嘘をつくのと同じである。

そして、議会という公式の場で信用を傷つけた千葉日報に対しても、正式な謝罪が必要ではないだろうか。

また、この様に議会で堂々と、かつ平然と嘘をつけるところを見ると、椎名市長のこれまでの言動に嘘がないかについても十分に検証する必要がありそうだ。