山武市内のスリランカ人住民登録、11月は297人で横ばい

山武市内のスリランカ人住民登録、11月は297人で横ばい

平成29年11月末日現在、山武市内のスリランカ人住民登録者数は297人と、前月比で横ばいとなった。

山武市は平成25年頃から東京オリンピック関連事業としてスリランカ国の事前キャンプ招致活動を開始し、平成28年にホストタウン登録が認められたが、その間、平成25年4月には57人だった山武市内のスリランカ人住民登録者数は前月末までに297人と急激に増加した。

現在日本の入管難民制度において、外国人が難民申請を行った後6ヶ月を経過すれば事実上自由に日本国内で就労が可能になることから「日本で難民申請すれば自由に就労できる」という誤った情報がアジア各国で広まり、就労目的の偽装難民が大量に押し寄せていることが背景である。

平成26年には485人だったスリランカ人難民申請数は、平成28年には938人と倍増しており、同年度における山武市のスリランカ人増加数はこの内の約1割に当たる。

これに対し入国管理局は、難民申請者に対する審査方法を見直し、現在十数ヶ月を要する審査に先立ち2ヶ月程度で簡易審査を行い、その結果難民である可能性が低いと判断されれば就労を許可しない方針を打ち出しているが、実施時期については明らかにされていない。

これまでの急増期間中にもスリランカ人の増加を見ない月はあるため、山武市のスリランカ人急増の傾向に歯止めが掛かったのか、あるいは入国管理局の制度見直しの方針が奏功したのかといった判断は性急であり、市内の外国人資本の法人設立の状況なども含め、今後も注視していく必要がありそうだ。